この年になると、ぼちぼちと社会的に活躍している同級生が現われてきて、こういうのってうれしいですね。基本的にはね。

顔写真つきで情報誌などで活躍が取り上げられている知り合いは、今のところ知っているかぎりで3人いる。

一人はライターというか作家というか、著作業。
彼は高校時代から書くことにとても特別な思い入れを持っていたのが傍目にも分かった。とにかく多産だった。本人は否定するかもしれないが、基本的に書き上げるスピードがとても速かった。そしてコンクールに出してもちゃんとそれなりの賞を取ってきていた。ただ面白いのは賞というのが大賞ではなく、どれも今一歩だったりする。しかしどれも粒がそろっていて、はずれは少なかった。本人はひそかに大ヒットがないことに不満だったりするらしいが、その不遇がむしろモチベーションとなって彼を支えているんだろう、と私は勝手に思っている。本人にはいえないけど。

もう一人は、スポーツ選手として活躍している。私が彼女のことを知っているのは中学生までだが、はっきり言って人格的にどうかと思える人だった。なにしろ極端な負けず嫌いで、スポーツに限らず、何事にも自分がこうしたい、こうでありたいと思ったことが通らないことにがまんならないのだ。いい言葉で言えば一途っていうんですかね。小学生中学生の分際で負けないためにありとあらゆる手段を使う。まず努力する。それでもだめなときは相手の邪魔をする。それでもダメなときは激怒し、どうにもならないときは泣くのだ。私なんかは昔から気が小さいからおろおろさせられたもんだ。しかも気が小さいからこんな人とよく組むことになるんだよなー・・・。私は勝ち負けにあまりこだわりは無いというのに、たまに勝つと憎まれるんだもの。ほんと参った。
小学校低学年の時は「こどもだから」ということでさほど目立たなかったが、これが中学生ともなると周りも引く。彼女にとって人生はすべからく戦いなんだろうなーと今は冷静に思えるけど、いやー良かったね、自分にぴったりの世界に身をおくことができて。でも私は今もこの先も彼女とは二度とかかわりあいたくないけど。しかしその道ではとても強いらしいよ。(スポーツってやーね、と思った。でもQちゃんなんかは人格的にとてもすばらしいそうじゃないですか。だから色々なのねきっと。)

3人目はクラッシック音楽家だ。高校で同学年だったのだが、彼女は普通科に通いながら放課後に個人レッスンに通っていたらしい。いまさらだが、私はきっと彼女は大物になるだろうと思っていた。とても頭がいいのだ。私は別のクラスだったのだが、廊下で一度言葉を交わしただけで数ヵ月後2度目に顔を合わせた時「たんぽぽちゃんだよね!」と覚えているのだ。いわく「私、同学年の女の子の顔と名前は全部覚えている」と。こんな驚いたことは無かった。そういう能力を持った人が世の中にいるらしいと聞いたことはあるが実際に会ったのは初めてだ。音楽に対する情熱がとても強くて、文化祭で創作音楽劇をやろう、とクラスを指揮していたが、これも人から反感を買うことなく非常にうまく取りまとめて、なんというか、情熱を表現し、それを他者に納得させる能力に非常に長けた人だった。つい応援したくなるようなかわいらしさがある人だと私は思う。その後次々と海外の音楽コンクールでも受賞し、今ではソロで活躍している。

まあそんわけで。
人より抜きん出ている人に共通点があるとすれば、それは対象に対する思い入れの強さだけだというのが私の結論。
人格的には関係ないよ。絶対絶対。

コメント