「FASHION 」

2005年5月14日 読書
日頃から、ヨーロッパの文化や歴史が分かるような本を、出来る限り買い集めるようにしている。
もちろん、絵や写真が豊富にあることは必須だ。それもカラーでなければならない。開くのが楽しくなるような、綺麗なやつね。

たくさんあるようで、手頃な物は思ったより無かったりする。

教育目的の子供用の本は大ざっぱなイラストが中心で、申し訳ないが美しいとは言い難いし、大人用の本はより高度に、字と統計図と白黒写真ばっかりだ。そして次に来るのはインテリア用の豪華本である。金箔はってあるような。例によって中間の「ちょっといい物」が品薄な国である。あることはあるんだけどね。そんなにはないのよ。

そんな中、昨日久しぶりに「おっ」という物を発見した。

18世紀から現代までの西洋ファッションを年代順にまとめたカタログ。700Pくらい。

ほぼ全てのページに写真が載っており、余白に解説がついている。素晴らしい!
綺麗だし、勉強になるし。39ユーロ。
喜んで買って帰った。

そしたらね。
しばらくして帰ってきた夫が、目ざとく本棚にしまったこの本を見つけてね。
「お?『FASHION』』?新しい本が増えてる。これ何?」
「へへー。18世紀から現代までのヨーロッパのファッションをまとめたカタログ。ちょっといいでしょ?」
「へえー、いいじゃん。どこの本?ええとKYOTO COSTUME INSTITUTE」
キョート コスチューム インスティチュート・・・

日 本 の 本 や ん け !
わざわざドイツで翻訳本買ってどうすんねん!

どうりでジャポニズムの項目が大きいと思ったよ・・・。
大ショック。
いいと思った本は、日本人が書いた本だったよ。とほほ。
ぽっかぽか(7)
ISBN:4087850889 文庫 深見 じゅん 集英社 2000/02 ¥610

これまたレビューではなく、日記ですが。

私は小説も好きだがまんがも好きだ。
50年前ならいざ知らず、まんがというジャンルが小説というジャンルに劣るという発想は的が外れていると思う。どちらも同じくらいの割り合いで名作もあれば紙の無駄としか思えない駄作もあるというのが私の経験から引き出された結論だ。

あ、
で。
先日の日記に書いたとおり、夫は少女マンガ的な世界観が大嫌い。何が嫌いって「丘の上の王子様」的な登場人物が大嫌いで、
まあ例えばベルばらならアンドレね。
冬ソナならヨン様ね。
分かるかしら?そういうキャラクターが出てくると虫酸が走るんだそうだ。言うまでもないんだけど、私はそういうの好きなんだけどねっ!でも気持ちは分からないでもないの。だって私も青年誌に出てくる「いい女」には反吐が出るもん!お互い様よね・・・。

この深見じゅんの「ぽっかぽか」も、テーマは家族愛で、少女時代はとっくの昔に卒業した既婚女性がターゲットなんだけど、根底では少女マンガの世界観そのまんま。もうね、びっくりするほどそのまんま。ただ年齢がそれぞれ上がっているだけなの。
旦那さんなんか「はあああ!こうだったらいいなあ!」っていう「丘の上の王子様」なわけ。夫曰く「いるわけねーぞ!!」っていう理想の男性像なわけ!
夫にけなされながらも、私はこれのほのぼのした作風もその少女マンガ的な要素も好きだから、楽しく読んでいるんだけど、この巻にこういうシーンがあったの。

田所(旦那)「今日は飲まない」「ちょっと節約してるんだ」
中村(旦那の同僚。女言葉で喋るのが趣味)「会社の金使い込んだのね」
田所「ええ!ほんの10億ばかし!」
中村「本当のこと教えて!」
田所「・・・笑うなよ」
中村「アタシが田所ちゃんを笑うなんて!」
田所「麻美のコートを買おうと思ってな」「もう古くてよれよれなんだよ」「あいつに買えって言っても買わないからオレの小遣いでな」
中村「まあ」「エ ラ い な あ 田 所   小 遣 い た め て 奥 さ ん の コ ー ト か」「愛 妻 家 は 違 う な あ   自 分 の わ ず か な 小 遣 い で」
田所「やめろ中村!」

はああああええ話やーーーー!
ほら見てよ、翌檜!これぞ理想の夫像よ!あんたもパリのレストランに貧乏臭いコート着てきたと言って妻をなぶるくらいなら、これくらいしてよー!(まだ根に持っている)
と言ったら、すごい勢いで鼻に皺寄せてイヤソーな顔してくれました。
ちっ。やっぱダメか。
現実はマンガのようなわけにはいかないわよね。だからこそ現実よね・・・とやさぐれた気持ちでいたそんな時、
ぷるるるるる・・・
とお義母さんから電話が。
「あ、たんぽぽさん?もうすぐクリスマスだけど、なんか欲しいものある?あれば遠慮なく言って!」

えへ。
お義母様、コートが欲しいです♪

夫が少女マンガ的な白馬に乗った王子様じゃなくてもなんだかんだで帳尻はあっているから、それはそれでいいや。

「天使の卵」

2004年11月30日 読書
昨夜、村山由佳の「天使の卵ーエンジェルス・エッグー」を読み終わって、その中の
「僕は、自分がこのまま親父のように、ゆっくりと狂っていくのではないかと思った」
という一文が妙に頭に残っていたので、朝起きてから「緩慢に狂っていく私ー、緩慢に狂っていくわたしーー」と踊りながら口ずさんでいたら、

夫 に 本 気 で 心 配 さ れ ま し た 。

う。夫ごめーーん。

読了の感想は、うーん、私は一ひねりしてあるストーリーの方が好きだな。

DEATH NOTE (3)

2004年9月15日 読書
ISBN:4088736524 コミック 小畑 健 集英社 2004/09/03 ¥410

珍しくレビュー。
ようやく話題のこれ、デスノートって日本語で書いてもいいのかしら?読むことができたんだけど、
面白いね、これ。
絵もとても丁寧で綺麗。

今回これ見て思ったんだけど、ジャンプはさ、原作者と作画を分けた方がいい感じだね。週刊誌だと締め切りきつくて、魅力あるストーリーを考えつつ毎週毎週緻密な絵を描き続けるって難しいと思うんだよ、やっぱり。
頭に浮かんでいるのは富樫なんとかって人なんだけさ。彼、コミックスになればいいけど、誌上掲載されてるのは毎度毎度彼でなければ許されないようなコマが、多いよねえ・・・。演出だとは思えないほど絵がまったくかかれていないコマが、すごい多いよねえ・・・。ストーリーで手を抜かないでいる結果作画が間に合っていないってことでしょ?絶対。
気の毒だと思うよ。
週刊誌は読むほうは間隔短く次々読めるから、楽しくていいんだけど、作り手は大変だと思うのよ、ほんと。

あまり「DEATH NOTE 」そのものとはかかわりの無い内容になってしまった・・・。

でもこれなかなか面白いよ。「そりゃないだろ?」って無理な設定もちょっとあったりもするけど。殺したい人物の顔と名前を知らなければならず、顔は映像を通してでもいいが、名前は通称ではなくフルネームじゃなければならない、ってちょっと「?」だよね。きっとさんざん言われているんだろうけど、
じゃあ改名した人は?
結婚で名前が変わった人はいつから変わったことになるの?役所に戸籍登録した瞬間から?
じゃあ戸籍という制度の無い国の人の場合はどうなるの?
通称だろうと本名だろうと本人がそれと認め、社会通念上認められたものなら、それはもう名前ってことになるんじゃないの?
てことは敵役の「L」はもう「L」って名前ってことに、なるんじゃないのかねえ?
ってのがうちら夫婦の出した結論なんだけど。
たかが架空のマンガに熱くなるなって話もありますが。

でもこのマンガ、人物もそれぞれ魅力的だと思うし。ところどころにクスッと笑える遊びの部分もあったりして、気に入っています。
クオリティーを保ったまま、このままもっと続いてほしいな。